#12 年賀状の宛名で使いたいフォント 2018/12/10(Mon)
2018年も残り1ヶ月を切った。年賀状をもう書き始めている人、これから書く人…いると思う。
僕は毎年この時期になると、年賀状でどういうフォントを使おうかと悩む。皆さんはどうだろう。年賀状でどういうフォントを使うか、考えながら作成しているだろうか?僕は、裏面は基本的に自由で良いと思うんだけど、宛名で使うフォントに、いつも悩むんだよね。なぜそう思うかって、その人の所在やその人自身を表す住所や名前を表記するものだから。だけど、裏面のデザインばかりに凝って、宛名のフォントのセレクトがいい加減になりがちな人も多いような気がする。本当に相手のことを大切に思っているなら、フォントも慎重にして欲しいと思うんだよね。そこで今回は、人によってはいい加減に考えがちで、でも案外大事な宛名で使うフォントについて考えてみる。
たぶん最も多く見られるのは、毛筆フォントを使う人。もう少し言うと、行書体や草書体などかな。いかにもPCで作ったような嫌らしい感じが少なく、手書きっぽさと上品さ、目上の人や年配の人にも無難に出せそうなイメージが好まれてか、MS Officeに標準搭載されている「HG行書体」などは、僕がかつて郵便局でバイトしていた頃によく見かけた。
ただ…僕はそこで働いていた時の経験と、これまでいろんなフォントを見てきた経験から、あまり行書体や草書体などの毛筆フォントはおすすめしない。なぜかって、可読性に欠ける(どちらかというとそれほど読みやすくはない)から。筆の運びが美しいフォントを使えば、おしゃれな年賀状が作れそうな気がするけど、宛名で使われると、文字が読みづらくて困ることがあるんだよね…。確かに少々読みづらいフォントでも、誰もが知っている都道府県名や、有名な人名・地名であれば、その知識を手掛かりに読めるけど、知らない人名・地名だと、すぐに判読できないこともしばしばある。はっきり読めないのって、郵便局という現場で仕事をしている人達からすると、ちょっとキツいんじゃないかと思う…。(これはPCでなく、手書きで達筆な人にも同じことが言えるだろう。字は美しいけど、読みやすさとはまた違うような)
毛筆フォントを使うにしても、読みやすいものを選んでくれれば良いのだけど、とりあえず筆で書いたような文字なら何でも良いや、と考えてフォントを選ぶ人も多いみたい…。大胆な例だと、勘亭流(例えば一部の年賀状ソフトに付属しているAR勘亭流)や江戸文字なんて派手過ぎるフォントを使う人もいるようだ。あまり癖の強いフォントを使ってしまうと、目上の人なんかに出すには、かえって印象が良くないんじゃないかと思うけど…。
読みやすさだけで言えば、ゴシック体や明朝体は最もそれに特化している。というのも、ほとんどのそれらのフォントは、本文などで「読ませる」用途に作られているため、判読不能な文字が見つかることはまずないし、長文でも無理なく読むことができる(もちろんフォントによっても差はあるけどね)。OSにも標準搭載されているので、新規に買わなくてもそれらを使うこともできる。だけど、いかにも「PCで作った」感が強く出てしまうし、事務的で冷たいイメージの年賀状になってしまうので、僕だったら避けるかなぁ。
人が書いたような温かみがあり、なおかつ可読性もある…。その点で僕が最もおすすめしたいのが、楷書体だ。これであれば、友達から目上の人まで、誰にでも出せるんじゃないだろうか。以下に、比較的手に入りやすく、かつ年賀状で使うのに僕がおすすめしたい楷書体を挙げるので、興味のある人は参考にして欲しい。
●DF楷書体シッカリと安定したデザインで僕のイチオシ。https://designpocket.jp/dl_font_category/detail.aspx?bid=15214
●NB特殊楷書体比較的最近リリースされたニィスフォント。難しい人名外字、変体かなも収録。https://designpocket.jp/dl_font_category/detail.aspx?bid=19005
●昭和楷書体力強さのある楷書体でありながら、可読性も損なわれていない。https://designpocket.jp/dl_font_category/detail.aspx?bid=23884
●GKSP楷書HG岸本楷書体、DF麗楷書なども同じ字母を用いたフォント。https://designpocket.jp/dl_font_category/detail.aspx?bid=3153
●HG有澤楷書体一部の年賀状ソフトなどに同名のフォントがバンドルされている場合もあるので、予め確認しておこう。https://designpocket.jp/dl_font_category/detail.aspx?bid=20028
当然、フォントによっても読みやすさは違うし、全く読めないということはまずないけど、癖の強いフォントはなるべく避けて欲しいね。予め自分がよく使いそうな文字のデザインを打ち込んで印刷したりしてみて、入念に確認して欲しいな。
詰まる所は、別にどういうフォントを使っても構わない。ただ、出す相手に応じて、気持ちをより的確に表現できるフォントを使って欲しい、というのが僕の願いとしてあるんだよね。だから裏を返せば、出したくはないけど建前で出す相手には、自分の嫌いなフォントやちょっと読みづらいフォントをあえて使う、なんて皮肉を込めることもできる(笑)。
何にせよ、2019年の正月に相手の元に届く年賀状が、平成最後の年賀状となる。これを機会に、あまり例年フォントとか気にしたことないなぁという人は、自分に合ったフォントというものを探して試してみて欲しい。(どういうフォントを選べば正解とかいうのはないので、気楽にね)
それでは、また来月の記事でお会いしましょう。良いお年をお迎えください。ィヨロシク!!
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2018年も残り1ヶ月を切った。
年賀状をもう書き始めている人、これから書く人…いると思う。
僕は毎年この時期になると、年賀状でどういうフォントを使おうかと悩む。
皆さんはどうだろう。
年賀状でどういうフォントを使うか、考えながら作成しているだろうか?
僕は、裏面は基本的に自由で良いと思うんだけど、宛名で使うフォントに、いつも悩むんだよね。
なぜそう思うかって、その人の所在やその人自身を表す住所や名前を表記するものだから。
だけど、裏面のデザインばかりに凝って、宛名のフォントのセレクトがいい加減になりがちな人も多いような気がする。
本当に相手のことを大切に思っているなら、フォントも慎重にして欲しいと思うんだよね。
そこで今回は、人によってはいい加減に考えがちで、でも案外大事な宛名で使うフォントについて考えてみる。
たぶん最も多く見られるのは、毛筆フォントを使う人。
もう少し言うと、行書体や草書体などかな。
いかにもPCで作ったような嫌らしい感じが少なく、手書きっぽさと上品さ、目上の人や年配の人にも無難に出せそうなイメージが好まれてか、MS Officeに標準搭載されている「HG行書体」などは、僕がかつて郵便局でバイトしていた頃によく見かけた。
ただ…僕はそこで働いていた時の経験と、これまでいろんなフォントを見てきた経験から、あまり行書体や草書体などの毛筆フォントはおすすめしない。
なぜかって、可読性に欠ける(どちらかというとそれほど読みやすくはない)から。
筆の運びが美しいフォントを使えば、おしゃれな年賀状が作れそうな気がするけど、宛名で使われると、文字が読みづらくて困ることがあるんだよね…。
確かに少々読みづらいフォントでも、誰もが知っている都道府県名や、有名な人名・地名であれば、その知識を手掛かりに読めるけど、知らない人名・地名だと、すぐに判読できないこともしばしばある。
はっきり読めないのって、郵便局という現場で仕事をしている人達からすると、ちょっとキツいんじゃないかと思う…。
(これはPCでなく、手書きで達筆な人にも同じことが言えるだろう。字は美しいけど、読みやすさとはまた違うような)
毛筆フォントを使うにしても、読みやすいものを選んでくれれば良いのだけど、とりあえず筆で書いたような文字なら何でも良いや、と考えてフォントを選ぶ人も多いみたい…。
大胆な例だと、勘亭流(例えば一部の年賀状ソフトに付属しているAR勘亭流)や江戸文字なんて派手過ぎるフォントを使う人もいるようだ。
あまり癖の強いフォントを使ってしまうと、目上の人なんかに出すには、かえって印象が良くないんじゃないかと思うけど…。
読みやすさだけで言えば、ゴシック体や明朝体は最もそれに特化している。
というのも、ほとんどのそれらのフォントは、本文などで「読ませる」用途に作られているため、判読不能な文字が見つかることはまずないし、長文でも無理なく読むことができる(もちろんフォントによっても差はあるけどね)。
OSにも標準搭載されているので、新規に買わなくてもそれらを使うこともできる。
だけど、いかにも「PCで作った」感が強く出てしまうし、事務的で冷たいイメージの年賀状になってしまうので、僕だったら避けるかなぁ。
人が書いたような温かみがあり、なおかつ可読性もある…。
その点で僕が最もおすすめしたいのが、楷書体だ。
これであれば、友達から目上の人まで、誰にでも出せるんじゃないだろうか。
以下に、比較的手に入りやすく、かつ年賀状で使うのに僕がおすすめしたい楷書体を挙げるので、興味のある人は参考にして欲しい。
●DF楷書体
シッカリと安定したデザインで僕のイチオシ。
https://designpocket.jp/dl_font_category/detail.aspx?bid=15214
●NB特殊楷書体
比較的最近リリースされたニィスフォント。難しい人名外字、変体かなも収録。
https://designpocket.jp/dl_font_category/detail.aspx?bid=19005
●昭和楷書体
力強さのある楷書体でありながら、可読性も損なわれていない。
https://designpocket.jp/dl_font_category/detail.aspx?bid=23884
●GKSP楷書
HG岸本楷書体、DF麗楷書なども同じ字母を用いたフォント。
https://designpocket.jp/dl_font_category/detail.aspx?bid=3153
●HG有澤楷書体
一部の年賀状ソフトなどに同名のフォントがバンドルされている場合もあるので、予め確認しておこう。
https://designpocket.jp/dl_font_category/detail.aspx?bid=20028
当然、フォントによっても読みやすさは違うし、全く読めないということはまずないけど、癖の強いフォントはなるべく避けて欲しいね。
予め自分がよく使いそうな文字のデザインを打ち込んで印刷したりしてみて、入念に確認して欲しいな。
詰まる所は、別にどういうフォントを使っても構わない。
ただ、出す相手に応じて、気持ちをより的確に表現できるフォントを使って欲しい、というのが僕の願いとしてあるんだよね。
だから裏を返せば、出したくはないけど建前で出す相手には、自分の嫌いなフォントやちょっと読みづらいフォントをあえて使う、なんて皮肉を込めることもできる(笑)。
何にせよ、2019年の正月に相手の元に届く年賀状が、平成最後の年賀状となる。
これを機会に、あまり例年フォントとか気にしたことないなぁという人は、自分に合ったフォントというものを探して試してみて欲しい。
(どういうフォントを選べば正解とかいうのはないので、気楽にね)
それでは、また来月の記事でお会いしましょう。
良いお年をお迎えください。ィヨロシク!!
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