#01 文字が泣く…?擬似ボールド機能 2018/01/10 00:00
ゴシック体、明朝体など、主要なフォントの多くは、複数のウェイト(太さ)が存在する。
例えば、Macに標準搭載されているヒラギノ角ゴシックというフォントは、W0~W9の10のウェイト(=ファミリー)で構成されている。
もともとMacには、ヒラギノ角ゴはW3,W6,W8の3ウェイトしか搭載されていなかったが、最近のMacでは(実は僕はWinしか使わないのでMacには詳しくないが)、先述した10ウェイト全てが搭載されているそうだ。
一方でWinには、こういった“ファミリー”で搭載されているフォントが非常に少ない。
一応、MS Officeをインストールすれば、それぞれ2ウェイトあるHGゴシック(M,Eウェイト)・明朝(B,Eウェイト)が一緒にインストールされるものの、僕が使用例を見る限りでは、Officeユーザーでこれらのフォントを使い分けているユーザーは少ないように思える。
なぜそうなのだろう?
2つ、考えられる理由を上げてみた。
1.Officeで標準で設定されているフォントがMSフォント
僕が使っているOffice2013では、WordはMS明朝、ExcelではMS Pゴシックが標準で指定されている。(今は後述するメイリオや游ゴシックが使えるのになぜ??)
これらのフォントはファミリー化されておらず、どちらも本文用の各1ウェイトのみだ。
そのため、文書作成時や、作成中に文書全体、または一部分のフォントを意識して変える、ことをしようとしない人は、「フォントはファミリーで存在する(ものが多くある)」ということを、そもそも知らないのだろう。
そのために…↓
2.Officeの擬似ボールド機能を使う
Officeには、ドラッグで選択した範囲のテキストに擬似ボールド(正確な呼称は知らない…僕はそう呼んでいる)をかける機能がある([フォント]グループの[B]ボタン)。
MSフォントなど、本文用のフォントを太く見せるにはこれで良いと思う人が多いが、この太字機能は、文字の上に文字を少しずらして重ね打ちすることで、文字が太くなったかのように見せる、というものだ。
そのため、画面上では気にならなくても、印刷すると、少し滲んだような汚い文字になってしまう。(実は気になっているっていう人いるんじゃない?)
Vista以降に標準搭載されたメイリオや、8.1以降に標準搭載された游ゴシックというフォントであれば、擬似ボールド機能を使用した時に、自動的にフォントがBoldウェイトに切り替わるようになっている。そのため、MSフォントに擬似ボールド機能をかけた時のように、汚く見える心配はない。
しかしながら、そのようなことを知った上でこれらのフォントを選んでいる人は少ない気がする。
そもそも文書作成時にフォントを変えようと思う人がまだまだ少ないので、1ウェイトしかないMSフォントを擬似ボールド機能で太らせることが多いのが現状だ。
ファミリーで揃ったフォントは有償である場合が多いものの、現在では、M+FONTSや源ノ角ゴシック・明朝(いずれも7ウェイト)といった、使用条件が緩く、無料で使えてファミリーで揃ったフォントというのも存在する。(これらはOfficeソフトでは不都合が起きることもあるOpenTypeフォントだが、改変してTrueTypeフォントにし、配布してくれている人もいる)
この記事を読んでくれている人で、もし、文字を太く見せるのに擬似ボールド機能に頼っている人がいたら、ぜひともこういったフォントを自ら積極的にダウンロード・インストールして、用途に応じて違うウェイトを使う、ということを試してみて欲しい。擬似ボールド機能を使うのと違い、フォントのクオリティも高いので、格段に見映えが良くなるはずだ。
僕はむしろ、この源ノ角ゴシック・明朝などのフォントをWin・Mac共通のOS標準(システム)フォントにすれば良いのに、と思ったりする。
オープンソースフォントだから、それができないということはないと思うのだが…いろいろ大人の事情があるのだろうか?
でもそれが実現できれば、少しは擬似ボールド機能を使う人は減ると思うし、一般的な文書の見映えも良くなると思うし、Win・Macで互換性も保てると思うけどね。
それに、こういうフォントがあっても、学校や会社のPCにはあれこれ追加ダウンロード・インストールできない場合もあるし…。
あなたも明日から、擬似ボールド機能を使うのは卒業しましょう(笑)。
それでは、来月の記事をお楽しみに! ィヨロシク!!
ゴシック体、明朝体など、主要なフォントの多くは、複数のウェイト(太さ)が存在する。
例えば、Macに標準搭載されているヒラギノ角ゴシックというフォントは、W0~W9の10のウェイト(=ファミリー)で構成されている。
もともとMacには、ヒラギノ角ゴはW3,W6,W8の3ウェイトしか搭載されていなかったが、最近のMacでは(実は僕はWinしか使わないのでMacには詳しくないが)、先述した10ウェイト全てが搭載されているそうだ。
一方でWinには、こういった“ファミリー”で搭載されているフォントが非常に少ない。
一応、MS Officeをインストールすれば、それぞれ2ウェイトあるHGゴシック(M,Eウェイト)・明朝(B,Eウェイト)が一緒にインストールされるものの、僕が使用例を見る限りでは、Officeユーザーでこれらのフォントを使い分けているユーザーは少ないように思える。
なぜそうなのだろう?
2つ、考えられる理由を上げてみた。
1.Officeで標準で設定されているフォントがMSフォント
僕が使っているOffice2013では、WordはMS明朝、ExcelではMS Pゴシックが標準で指定されている。(今は後述するメイリオや游ゴシックが使えるのになぜ??)
これらのフォントはファミリー化されておらず、どちらも本文用の各1ウェイトのみだ。
そのため、文書作成時や、作成中に文書全体、または一部分のフォントを意識して変える、ことをしようとしない人は、「フォントはファミリーで存在する(ものが多くある)」ということを、そもそも知らないのだろう。
そのために…↓
2.Officeの擬似ボールド機能を使う
Officeには、ドラッグで選択した範囲のテキストに擬似ボールド(正確な呼称は知らない…僕はそう呼んでいる)をかける機能がある([フォント]グループの[B]ボタン)。
MSフォントなど、本文用のフォントを太く見せるにはこれで良いと思う人が多いが、この太字機能は、文字の上に文字を少しずらして重ね打ちすることで、文字が太くなったかのように見せる、というものだ。
そのため、画面上では気にならなくても、印刷すると、少し滲んだような汚い文字になってしまう。(実は気になっているっていう人いるんじゃない?)
Vista以降に標準搭載されたメイリオや、8.1以降に標準搭載された游ゴシックというフォントであれば、擬似ボールド機能を使用した時に、自動的にフォントがBoldウェイトに切り替わるようになっている。そのため、MSフォントに擬似ボールド機能をかけた時のように、汚く見える心配はない。
しかしながら、そのようなことを知った上でこれらのフォントを選んでいる人は少ない気がする。
そもそも文書作成時にフォントを変えようと思う人がまだまだ少ないので、1ウェイトしかないMSフォントを擬似ボールド機能で太らせることが多いのが現状だ。
ファミリーで揃ったフォントは有償である場合が多いものの、現在では、M+FONTSや源ノ角ゴシック・明朝(いずれも7ウェイト)といった、使用条件が緩く、無料で使えてファミリーで揃ったフォントというのも存在する。(これらはOfficeソフトでは不都合が起きることもあるOpenTypeフォントだが、改変してTrueTypeフォントにし、配布してくれている人もいる)
この記事を読んでくれている人で、もし、文字を太く見せるのに擬似ボールド機能に頼っている人がいたら、ぜひともこういったフォントを自ら積極的にダウンロード・インストールして、用途に応じて違うウェイトを使う、ということを試してみて欲しい。擬似ボールド機能を使うのと違い、フォントのクオリティも高いので、格段に見映えが良くなるはずだ。
僕はむしろ、この源ノ角ゴシック・明朝などのフォントをWin・Mac共通のOS標準(システム)フォントにすれば良いのに、と思ったりする。
オープンソースフォントだから、それができないということはないと思うのだが…いろいろ大人の事情があるのだろうか?
でもそれが実現できれば、少しは擬似ボールド機能を使う人は減ると思うし、一般的な文書の見映えも良くなると思うし、Win・Macで互換性も保てると思うけどね。
それに、こういうフォントがあっても、学校や会社のPCにはあれこれ追加ダウンロード・インストールできない場合もあるし…。
あなたも明日から、擬似ボールド機能を使うのは卒業しましょう(笑)。
それでは、来月の記事をお楽しみに! ィヨロシク!!
コメント
いや~、お恥ずかしい…(汗
知ったかぶりしていました(・∀・;)
勉強になりました。
※連載記事の内容をそのまま転載しているため本文は修正できませんので、こちらにてお詫び申し上げます。
2018/01/10 07:04 takumi URL
さらに、こういうPDFは大抵一期一会とライン化された状態でイラストレーターで開くようになるんで、不要なオブジェクトを取り除くのがめんどくさいのです。
2018/01/10 03:38 詠み人知らず URL