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手書き風フォント『ふい字』人気の理由は?
2017/04/10(Mon)
1年くらい前から書こうと思っていて、書かなかった記事だ(笑)。

手書き風フォントの中でも、「ふい字置き場。」で配布されている『ふい字』というフォント。
商業印刷物や、書籍の作品のタイトル(何だったかは忘れました…)に使われたりしたのを見たこともあるくらい。
手書き風フォントで、プロの間でもここまで人気なのって珍しいと思う。

作者さんが最新版を上げてから10年も経つし、今頃?と思われるかもしれないが、僕なりにこのフォントを使っていて、気付いた良さを挙げたい。
他の手書き風フォントにもありそうで、なかなかない良さが、このフォントにはあるのだ。


――さて…。
まず、ふい字とはどういうフォントか?
以下のフォント見本を見て欲しい。
ふい字※文章はWikipedia「フォント」の項目より引用、プロポーショナルフォント

勘の良い人、あるいは、いろんな手書き風フォントに触れたことのある人は、このフォントの良さに既に気付いたのではないだろうか?

他の方の手書き風フォントを批評するわけにも行かないので、参考に、僕のオリジナル手書き風フォント『takumi書痙フォント』で同じ文章を組んでみる。
書痙フォント
※takumi書痙フォント細字P(プロポーショナルフォント) 

自分で言うのはどうかと思われるかもしれないが、僕は、ふい字も、僕のオリジナルのtakumi書痙フォントも、それぞれの良さがあると思っている。

だけど、(ちょっと悔しいけど)僕はtakumi書痙フォントを作るにあたり、ふい字にある良さを再現できなかったかもしれない。(別にふい字をお手本にしたわけじゃないが)

ここで、僕が思う『ふい字』の良さを2点挙げる。
この2点が、手書き風フォントの質を大きく変えている気がするのだ。


①一文字一文字だけでなく文章全体が活き活きして見える!

僕のtakumi書痙フォントの反省点は、一文字一文字を丁寧に作ることにこだわり過ぎてしまったこと。
正直、文字を組んだ時のバランス…は考えていたけど、パッと文字を組んで、眺めて見た時の「まとまり」を意識していなかった。

そのため、takumi書痙フォントでは、各文字が別々の主張をしていて、文章は一応読めるんだけども、まとまりがないように見えてしまうのだ。

一方でふい字は、少々走り書きっぽく見えるので、一文字一文字は雑にも見えるんだけども、文字を組んでみると、隣同士の文字が自然と繋がり、自然なペンの動きに見えるんだよね。
ペンの動きに全く躊躇がないように見える。
その点が、「手書き感をより出したい!」場面で好まれたのかもしれない。

②程良い雑さ、程良いバランスの良さ

takumi書痙フォントは、僕自身が書痙に悩んでいることもあり、一文字一文字にかなり注意を払って丁寧に書いている。
だけども丁寧に書き過ぎていて、しかも文字に震えがあるから、「ゆっくり書いてはいるけどさほどきれいな字にはなっていない」のだ。

だけどもふい字は、①でも述べたように、ペンの動きに躊躇がない。
なのにもかかわらず、バランスは整い過ぎず、でも普通に手書きの文字として読めるバランスで書かれている。
実際の手書きと違い、フォント化するとバランスが狂うことも良くあるから、フォント化して手書きと遜色のない、良くも悪くもないバランスを再現できたのは素晴らしいと思う。



――誤解のないように言っておくと、決してふい字以外の手書き風フォントのことを悪く言っているわけではない。
ただ、僕なりに感じた『ふい字』の良さを綴っただけだ。

僕がtakumi書痙フォントを提供しているWebフォントサービス「FontStream」でも特集が組まれているけど(こちら)、手書き風フォントは、書き手の“癖”(良い意味でも悪い意味でも)や、その文字を書いた時の心情などがよく表れると思う。
その中で、どの手書き風フォントがユーザーの好みと合致するか?
それは、ゴシック体や明朝体の好みを選ぶのとはまた違った楽しみがあるんだと思う。

フォントの使い方はユーザーに委ねられるから、書き手(手書き風フォントの作り手)が全く想像していなかった媒体・用途で、自分(書き手)の文字が活躍することもあるだろう。

手書き風フォントを作るのは、ゴシック体や明朝体とはまた違う大変さがあるんだけど、自分が書いてきた文字(フォント)がどのように活用されるか?
(ユーザーによって)どんな場面で、どんなメッセージを伝えてくれるフォントとなるか?
これを知るのが、手書き風フォント作者の楽しみでもあると思うんだよね(*^^*)


以上、ィヨロシク!!
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