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コンデンスフォントについて思うこと
2015/03/10 08:22
去年、『UD新ゴ』についての考察って記事書いた時と、また若干状況が変わり、ついにUDフォントを出さない主義でいた(かは知らない)フォントワークスまでもが時代の流れに負けちゃったのか、2015年になってから、UDフォント、コンデンス(ド)フォントを出し始めた。
ちょっと残念だなと思う(笑)。

UDフォントもそうなんだけど、このコンデンスフォントも僕はちょっとどうかな?って思う面があるんだよね。
今回はそれについて僕が少し思うことを書いていこうと思う。



まずコンデンスフォントって、フォントベンダーはどのように謳って販売してるのか。

モリサワ『UD新ゴ コンデンス』の紹介ページより一部抜粋。

コンデンス書体は、限られたスペースにより多くの情報(文字)を、視認性・可読性を損なうことなく表示することを目的につくられた書体です。食品の成分表示やパッケージの注意書き、チラシ、書籍の帯、Webのバナーなど、多くの情報さまざまな用途で活用できるほか、その高いデザイン性を活かし、見出しやキャッチから本文まで、紙面にアクセントを加えたいときにも効果を発揮します。「UD 新ゴ コンデンス」は、UD 新ゴをベースに展開したコンデンス(長体)書体です。文字に長体変形をかける際に起こる画線のゆがみを解消し、縦画と横画の太さや骨格のバランスなど長体率に応じて最適化しているため、限られたスペースでも可読性を保ちながらより多くの情報を表示できます。


ポイントは、「限られたスペースに多くの文字を表示できる」「長体をかけた時の線のゆがみを解消」

一方で、「その高いデザイン性を活かし、見出しやキャッチから本文まで、紙面にアクセントを加えたいときにも効果を発揮します。」というのは後付けっぽい謳い文句。
なぜそう思うか?

だってさ~、それだったら他のフォントだってコンデンスフォントにできるわけじゃん?
UD新ゴの時の話じゃないけど、ならなぜそれを新ゴにせず、わざわざUD新ゴにしたのか?
もちろん新ゴでなくとも、他のデザインフォントで挑戦したって良いわけじゃん?
(モリサワに限ったことじゃないけど、そこまでUDフォントの使用を推奨する理由も、僕にはよくわからないが。)
他社もコンデンスフォントはゴシック体ばかり出してて、デザインフォントのコンデンスフォント出してるところとかってなかなかないよね。

フォントによるけど、90%くらいの長体をかければすっきり見えるようになったり、同じくちょっとだけ平体をかければ、横組みした時にスムーズに文字を追えるようになったりすることもある。

でもフォントベンダーが一番言いたいことは、「限られたスペースに多くの文字を表示できる」んだよ、ってことじゃないかと僕は思う。
ここではそうであることを前提に思うことを書いていく。
(違ってたらただ何も知らない大学生が恥ずかしいこと書いてるだけになるけどね(笑)。)



1.長体をかけるリスクはデザイナーが一番よく知ってる(はず)

わざわざコンデンスフォントなんか出してくれなくたって、長体をかけて文字が崩れるとか、そのリスクはデザイナーが一番よく知ってるはずだから、そこは考えてやってると思うんだよ。ちゃんとしたデザイナーならね。
だから、より多くの情報を狭い場所に収めたい時は、(モリサワフォントを使ってるデザイナーの知ってるフォントで言えば)仮想ボディいっぱいにデザインされた新ゴやUD新ゴでなく、小ぶりな中ゴシックBBBのようなフォントを選んだりするわけでしょ?(もちろんこのフォントを選ぶ理由もそれだけではないはずだけど。)
だから長体をかけた時のリスクを考慮したフォントなんて出してくれなくていいんだよ。
はっきり言ってまともなデザイナーからしたら余計なお世話ではないだろうか


2.和文フォントでそれをやってきれいに見えるのだろうか

これは完全に素人の考えになるが、長方形の中にデザインされ、可変幅(プロポーショナル)が当たり前な欧文フォントだったら、コンデンスフォントにしてもすっきりきれいに見えると思うんだよね。
和文フォントみたいに画数の多い漢字(入り組んだ線)があるわけじゃないし、コンデンスフォントにしても文字は長方形の中にわりとすっきりと収まると思うんだよ。
むしろ僕は、欧文のコンデンスフォントは好きかな。

だけど和文フォントって、今でこそ可変幅(プロポーショナル)フォントが当たり前になってきてるけど、もともとは同じ大きさの正方形の中にデザインされてきたものじゃないの?
それだからきれいに見えるものを、縦長の長方形に詰め込んでどうしたいのか、と思う。
それも欧文フォントと違い、それぞれの文字に配慮して長方形の形を変える(「I(アイ)」よりも「W」の方が正方形に近い=可変幅)、という考え方とはまた違い、あくまで90%なり80%なりの長体をかけた時の文字の崩れなどのリスクを考慮して作られたフォントだから、何だかんだ言っても本来正方形の中に入ってる文字に長体をかけただけのフォントと本質は変わらないじゃん?
これが果たしてきれいなのか、(もちろん文字をすっきり見せたいとか意味があるなら別だけど)デザインにこだわる(のが当たり前の)デザイナーがそんなフォントを安易に選んで使うのはどうなのかって思うけどね。

3.情報量が多ければそれを要約するのもデザイナーの仕事

「限られたスペースに多くの文字を表示できる」ってことを売りにしてる。
一応他に謳い文句があるにしても、僕にはこれは遠回しに、「文字に長体をかけることを許容してる」かのように思える。
確かに文字を入れることのできるスペースが狭くて困ることはあるだろうし、それで長体をかけざるを得ないこともあるかもしれない。多少は仕方ないと思う。(というかその辺を考えてやってるのであれば、長体・平体をかけるのはアリだと思う。)
だけど、そのためにわざわざコンデンスフォントを用意する必要があるのだろうか?
どう考えてもフォントベンダーが、「文字に長体をかけることを許容」し、頭の悪いデザイナーに使わそうとしてるようにしか思えないんだけど…。

それに何より、多少は仕方ないにしても、素人でないデザイナーが、「より多くの情報を詰め込むには文字に長体をかければ(コンデンスフォントを使えば)良いんだ」と考えるのは安直すぎないか?
僕は、そのスペースに情報を詰め込むのに限界があるなら、その情報をいかに減らして、でも的確に伝えられるようにするにはどうすれば良いのか考えるのもデザイナーの仕事なんじゃないかって思う。
当然ながら、長体をかけてもコンデンスフォントを使っても、少なくとも正体で使うのと比べたら文字は美しく見えなくなる、というリスクがあるのはわかることだしね。一長一短でしょ。(もちろんフォントによるけどね。)



UDフォントが出て、コンデンスフォントが出て……。

フォントベンダーがどういう謳い文句で販売していようとも、使うのはデザイナーだし、どんなフォントを使うもその人たちの力量、アイデア次第なんだとは思う。
UDフォントやコンデンスフォントでなくとも、使いこなせないデザイナーはいるだろうしね。

だけど文字の美しさを一番よく知ってるはずのフォントベンダーがこれで良いのか、とはやっぱり思うんだよなぁ。

まぁ時代が変われば新しいモノもフォントも登場するだろうから、それを受け入れていくのもまたデザイナーの仕事なんだよ!と言われたらそれ以上何も言えないけどね(苦笑)。


以上、ィヨロシク!!
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