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#67 眼精疲労にご用心? 目に刺さる「イカヅチ」
2023/07/10
2022年の秋、モリサワが新書体としてリリースしたフォント「イカヅチ」。
文字通り、雷が落ちた時の衝撃を思わせる力強いデザインフォントだ。
Morisawa Fonts、もしくは旧サービスのMORISAWA PASSPORTに収録されているので、契約者であれば利用できる。
今回は、モリサワの新書体「イカヅチ」について、思うことを書いてみようと思う。

まずイカヅチとは、こんなフォント↓
Ikazuchi.jpg
大きめの文字サイズで組むと、力を発揮しそうなデザインフォントだね。
文字に大胆な切り込みのようなデザイン上の加工がされており、この加工がインパクトを生んでいる。
また、文字のデザインがわずかに右上がりなので、文字を打ち込んだ時により勢いが出る。
縦組みで使うのも悪くないが、横組みの方がよりフォントのポテンシャルが引き出せるんじゃないかな。
フォントからは「衝撃」「恐怖」などのイメージが感じられる一方、手描きを思わせるデザインでデジタル感が少ないので、「優しさ」「懐かしさ」も感じられる。
僕は平成生まれだから実際に見てないしイメージしかできないけど、昭和のテレビ番組のテロップとかは、職人がこんな感じで手描きしていたのかな?と思ったりもする。
現代のネット動画などのテロップとしても、かなり映(ば)えるんじゃないだろうか。
映像のテロップだけじゃなく、漫画などの擬音にも適していそうだし、コミカルなイメージも強いので子供向けの媒体で使うのも良さそうだ。
プロが仕事でやるような凝ったデザインよりも、アマチュアが同人誌や自主制作動画などで気軽に使う用途の方が向いているかもしれない。

一方、僕が「イカヅチ」の文字を見ていて気になるのが、読み手の目にかかるストレスだ。
このフォントは、文字のあちこちに切り込みのような加工が施されている。
この加工が個性と遊び心を生んでいるんだけど、読みにくさに拍車をかけているようにも思える。
文字が目に突き刺さる、あるいはチカチカするような感覚があり(説明が難しい…)、短いフレーズでちょこっとだけ使っても、読み手のストレスになりやすそうな感じだ。
フォントとか、あるいはデザインの分野に精通していないアマチュアの人だと、派手なデザインのフォントが読み手の“ストレス”になると言われてもあまりピンとこないかもしれないけど、この「イカヅチ」のデザインはわかりやすいんじゃないかな。
モリサワのラインナップに限定すれば、「イカヅチ」と同様のイメージを表現できる可能性があるフォントとして「ハルクラフト」「G2サンセリフ」「ぶらっしゅ」などがある。↓
MorisawaDesignFont.jpg
イカヅチよりもこれらのフォントの方が読みやすさとの両立ができていると思うし、読み手が感じるストレスも少ないんじゃないかな。

長らくモリサワからリリースされてきたフォントの大半は、ゴシックや明朝など堅苦しいものが多く、デザインフォントの数も多くはなかった。
提供フォントの絶対数は多いけど、使い分ける楽しみが感じられないフォントが多く、アマチュアが趣味で使う場合、あまり楽しめなさそうな感じだった(フォントの数や種類だけじゃなく、利用料金が高いのも問題だけど…)。
しかし2022年に、今回紹介した「イカヅチ」を含むバリエーション豊富なデザインフォントが続々とリリースされ、賑やかになったし街中で使用例を見ることも増えてきた。
デザインフォントの拡充に力を入れてくれたのは嬉しかったし、今後にも期待したいね。

それでは、また次回の「フォントの独り言」でお会いしましょう。ィヨロシク!!

【参考にしたサイト】(いずれも2023.6.17閲覧)
●イカヅチ(モリサワ 書体見本)
↓好きな文字を打ち込んでフォントを試せます。
https://www.morisawa.co.jp/fonts/specimen/7680
●イカヅチ(2022 モリサワ新書体)
↓フォントの使用イメージが画像で掲載されています。
https://www.morisawa.co.jp/topic/upg2022/detail/ikazuchi/
●Morisawa Fonts
今回紹介した「イカヅチ」を含むモリサワフォントがサブスク形式で利用可能。
https://morisawafonts.com/
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